CSRの取り組み
CSR（シー・エス・アール）とは
近年、世界では、環境破壊や異常気象、民族対立、差別やハラスメント、企業の不祥事など、多種多様な社会問題が勃発しています。特に、組織活動が直接的、間接的に社会や環境に与える影響はますます大きくなっています。このため、社会を構成する世界中の組織に対して、社会的に責任ある行動が強く求められるようになりました。
CSRとは「企業の社会的責任」を意味します。
C・・・Corporate（コーポレート：企業）
S・・・Social（ソーシャル：社会の）
R・・・Responsibility（レスポンシビリティ：責任）
社会的責任とは、組織活動が社会と環境に及ぼす影響に対して組織が担う責任です。
企業が経済的な利益の追求だけでなく、環境や人権、倫理などに基づいた経営をおこなうことを指します。CSRは企業の自主的な取り組みであり、法律や規制によって強制されるものではありません。しかし、CSRは企業の経営リスクの低減やイノベーションの促進など、ビジネスにメリットをもたらすとともに、企業の信頼や評判を高めます。
社会的責任を果たすメリット
社会的責任を果たす最大のメリットは「社会からの信頼を得る」です。
その他にも次のようなメリットが期待できます。
・法令違反など社会の期待に反する行為によって、事業継続が困難になることの回避
・組織の評判、知名度、ブランドの向上
・社員の採用・定着、士気向上、健全な上下関係への効果
・顧客とのトラブルの防止・削減やその他ステークホルダーとの関係向上
・資金調達の円滑化、販路拡大、安定的な原材料の調達
社会的責任を果たすための 「7つの原則」
社会的責任を果たすためにISO26000（社会的責任に関する手引き）では7つの責任が提示されています。いずれも組織において基本とすべき重要な視点です。
①説明責任：組織の活動によって外部に与える影響を説明する。
②透明性：組織の意思決定や活動の透明性を保つ。
③倫理的な行動：公平性や誠実であることなど倫理観に基づいて行動する。
④法令遵守（コンプライアンス）：各国の法令を尊重し遵守する。
⑤国際行動規範の尊重：法律だけでなく、国際的に通用している規範を尊重する。
⑥人権の尊重：重要かつ普遍的である人権を尊重する。
⑦ステークホルダーの利害の尊重：様々なステークホルダーに配慮して対応する。
※ステークホルダー … 組織と利害関係を持つグループ、個人のこと
（顧客や取引先、株主、社員の他、地方行政、地域住民も含まれます）
コーポレートガバナンスとは
CSR活動は、社会的責任を果たすための「7つの原則」にあるとおり、法令遵守（コンプライアンス）が必要です。組織を法令遵守させるための管理体制をガバナンス（統制）と呼びます。コーポレートガバナンスとは、企業を法令遵守させるための管理体制を意味します。
 | CSRガイドライン (1325KB) |
CSRの基本方針
1.CSRにかかわるコーポレートガバナンス
CSRの推進体制の構築
当社は、法律を遵守し社会的規範に従うとともに、社会からの期待に応え、社会と環境に負の影響を与えないように配慮しながら、CSRの実践に取り組む体制を全社員で構築します。
内部統制の構築
当社は、健全な企業経営のために、企業としての業務の有効性および効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守を管理する体制を自社内に備えます。
事業継続計画（BCP）体制の構築
当社は、災害（自然災害、大火災、テロ攻撃等）発生時の重要業務や事業の継続、あるいは早期復旧の体制を整え、訓練に取り組みます。
内部通報制度の構築
当社の企業活動全般での法令違反・不正な行為等のコンプライアンス（法令遵守）上の問題、またはその恐れのある行為が行われていることを知った社員、および人権・労働上の侵害を被った社員自身が、専用部署に直接報告・相談できる体制を整えます。
CSRに関わる社内外への情報発信
当社は、取引先、ステークホルダー、および社会から、企業活動に対する透明性や説明責任の求めに応えるために、社内外に向けて財務情報および非財務情報を適切に発信します。
2.人権
当社は、国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重し、自らが人権侵害に加担（助長）しないように基本姿勢を確保します。
3.労働
当社は、国際規範等で示される労働原則を認識し、普遍的な価値観として職場の基本的原則に適用します。
4.環境
当社は、地球と地域の環境の保全が社会共通の重要課題であることを認識し、機械部品の販売を通じて、ユーザーの環境保全活動に役立てる製品の提案を行い、自社の企業活動においても、環境ならびに温暖化対策・省エネに配慮した製品を導入するなど、より豊かな社会の発展に貢献します。
5.公正な企業活動
当社は、製品・サービスを生み出す事業プロセスにおいて、公正な活動をします。
6.品質・安全性
当社は、事業活動を通じて提供する製品・サービスの品質・安全性を担保し、事故発生時も顧客等に適切な対応を行います。
7.情報セキュリティ
当社は、事業活動を通じて得た情報を適切に管理・保護し、コンピューター・ネットワーク上の脅威に対する防御策を講じる責任を認識し実践します。
8.サプライチェーン
当社は、当社のサプライヤーや納入元に対して当社CSRガイドラインの各項目に記載する事項について、周知と遵守の浸透を実践します。
9.地域社会との共生
当社は、生産プロセスや製品・サービス操業による地域社会や住民への健康・安全衛生等の被害をなくす取り組みを行います。雇用創出、技能開発、地元の製品・サービスの購入の優先、サプライヤーの育成等を行います。